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【rhivs-Existence@club vijon】

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写真: 【rhivs-Existence@club vijon】

写真: 【不機嫌ナル朝ニ】 写真: 【movie】

彼の時程、僕自身が
『書き手』である事を
恨めしく思った刹那は
嘗て無かっただろう。

rhivsと言う名の美しき
音乃葉持つ『劇薬』を
摂取し酩酊状態で
"trance"という
内なる『世界』へ飛び込み乍ら、
己の何もかも総てを
委ねる事が出来ぬ性に。

僕の『掌』が最後まで
手放さなかった
たったひとつ…
僕が僕で在る『故』の
精一杯で描いてみたいと思う。


今回のrhivs@club vijon
其のステージは
とにかく圧巻のひと言だった。

真っ先に印象に残ったのは
ライヴ本番直前までリラックスし、
穏やかな談笑を交わしていた
Dr. A.C.R-Kammy氏の
同一人物とは思えない、
凄まじき雷鳴の如き轟き…
耳に否応無く飛び込む音は
ダイレクトに胃の腑を震わせ、
其の凄まじさは僕の肌を粟立たせる。

今回、trance世界へ至る入口を
真っ先に拓いたのは間違い無く
彼の地を這う力強き『音』だった。


そして前回のライヴより
明らかに確かな存在感と
それぞれの個性のアウトラヰンを
爆音の中でくっきりと魅せる様になった
PIRO氏のギター音と
Junpei氏のベース音は、
美しき対比の旋律を奏で
trance世界の入口へと
容易く僕を導き

低音域にパワーの出易い
特性を持つ箱で
負けじと高らかに存在感を歌い
幾重にも重ねられた
美しくも毒の効いた
Nono-KJ氏のシンセの音色は、
僕の前で其の重厚な扉を軽々と開き、

『彼』…YoshiS氏の奏でる
熱に溢れし異国の風にも似た
豊かな音色持つギターの力強き奏と、
決して『彼』以外の誰もが持ち得ない
唯一無二の不羈たる歌声は、
胸懐の奥深くへと凄まじく響き渡り
僕の背を其の『世界』へと
力強く突き飛ばした…


果たして其処で目の当たりにしたものは
一体、何だったのか…

僕の壊れた視界に映りし
途切れ途切れの記憶の断片。

遺されたのは、
flashbackするかの如くの
色取取の色彩放つ
sceneは刻一刻と消えぬ儘に重ねられ、
限りなく近付いた漆黒に輝く
彼等が放った、精神傾く程の黒の燐光…

…自身でも顧み驚く程、かなり曖昧な記憶で
表現し切れず申し訳無いのだが、
頭の中でリズムが、音が。
反響し続け、重ねられ、
複雑に絡み合ったうねりと轟音…
『酩酊状態』というものの前に
記憶力のチカラとは無力なものだと実感した。

唯、ひとつだけ自信を持って言える事は
僕の『悦び』に満ちた笑みと高揚感は
終始、彼等と共に在っただろう。


積み重ねて来た彼等自身の
それぞれが持てし『強み』で
彼等が理想と掲げし音の葉を
力の限り求め、放ち、
自身の『存在意義』を
オーディエンスに対し
箱を揺らす事で明らかに示した
そんな刹那だった。


音楽とは『技量』よりも
『戦略』よりも先ず、
energy在りき。

其れこそが"世界基準"に
相応しいバンドの
在る可き資質であり
在る可き姿だろう。
僕は彼等の『音の葉』に浸り乍ら
世界へのまた一歩を感じ取り
大いなる愉悦に包まれていた。

然し、rhivsと共に過ごす
音の葉の刹那は
何時もどうしてこんなにも
秒針が早く駆け抜けるのだろう…


勿論、彼等としては
『まだまだ』だと思う事が
それぞれに多々あるだろうが、
結成当初から一度も欠かす事無く
彼等のステージを観て来た僕が毎回、
其の『音の葉』の違いに気付く程
『進化』する姿を感じる事が出来る。

そんなバンドが世の中に
一体、幾つあると言うのか?


オーディエンス側の
彼の刹那に得た興奮と満足感は
今回のライヴ後のツイートの数々を見ても
明らかであろう。

此の小さな声もまた、
彼等にとっての
存在証明たる『証』の記憶として
共に遺っていく筈だ。
遠慮無く声を上げて欲しい。

我々は彼等に『次』を、
『もっと』を望むだろう。
そして彼等は我々に応え
互いに溶け合い、高みを目指し、
そうやって世界へ向けて
やがて無視出来ない程の光を放ち
『反逆者』の烽火は上がる。

是非、見逃さないで欲しい。


今回、rhivs史上最高の出来に
非常に満足し、彼等の魅せた
Road-movieに賞賛を記した儘
此のコラムを締めたかったのだが、

残念ながらそうはいかない。


今回、僕が今回の
ライヴイベント開催前より
心に引っ掛かり、疑問に思っている事が
ひとつだけある。

それは『千円』と言う入場料の
異様に安い価格設定だ。

果たして此の価格で
アーティスト側へ
『利潤』を還元出来る程の
資金を生み出せているとは
到底、思えない。
社会で働く者なら此処までは
容易に想像がつく。


然し疑問点は此処からだ。

若し、此の価格設定が
『日頃の御愛好を込めて』とでも
一言銘打ち、告知をしていれば
此の破格値の異常さに
僕は気付かなかっただろう。

此の価格設定では
ライヴハウス側としても
ひとりでも客を多く入れなければ
採算は合わなくなる筈なのだが、
Webサイトのスケジュール記載以外に
宣伝と言うものが一切無かった事を
此処に明記しておく。

動員数を増やす為の
努力の『跡』が皆無なのである。


破格値のライヴイベントには
ライヴハウス側、
出演者側双方に
イメージダウンの危険が伴う。
ライヴハウスに通い慣れた者が想起する
其の価格帯に対する反応は
火を見るより明らかだ。

…何かおかしな事が起こっている。

僕のアタマの中で
『警告音』はけたたましく鳴り響いた。


…言っておくが僕は
自他共に認めるフカヨミストだ(笑)
単なる『邪推』であって欲しい所だが…
さて、どうだろう?

今後のClub Visionでの
rhivs-liveの動向に注目しよう。


僕は長年、全国各地のライヴハウスへ
機会あらば顔を出して来た。
もう何年になるだろうか?(笑)

今回の件に限らず
どうもアーティストに対し
時折、ライヴを
『やらせてやっている』という
尊大感と驕り高さを
ライヴハウス側の意図に感じるのは、
僕だけなのだろうか?

出来る事なら日本中、
数多に存在する総てのバンドに
腹を割って、金銭事情を尋ねてみたい位だ。

キミのトコロは
如何なものだろうか?と(笑)


音楽は勿論、慈善事業じゃ無い。
見合った『対価』は
支払われる可きもの。

ライヴハウス然り、

そして、アーティストにも然りだ。

此の価格設定で
アーティスト側との
Win-Winが成立するのであれば
普段の価格設定が
適正かどうかも怪しい。

ライヴハウスというものは
アーティストの『才能』に
『依存』し、成り立つ存在だと
自覚しているのだろうか?

アーティストはライヴハウスの
『所有物』では無い。
客はオーディエンスであり、
出演者でもあるのだ。


勿論、誤解無き様記しておくが
中には業界の荒廃を憂い
バンドの『才能』をリスペクトし
正当な『報酬』を金銭に限らず
還元する質の良い箱もあるだろう。

勿論、全国で働く
ライヴハウス内の技術スタッフは
『職人』としての誇りに賭け、
己の技量を磨き
少しでも良質なライヴをと
夜毎心を砕いているであろう。

音楽を愛する者の一員として、
彼等には頭の下がる想いである。


然し、昨今報道を賑わせている
食品偽装問題と同じく、
ひとつでも疑う可き
怪しき行動が見受けられれば
総てのライヴハウスが疑われる事となる。

果たして彼等アーティストの
『才能』があってこその
ライヴハウスと言う事に
一体、何人の経営者が
そ知らぬフリを
続けるつもりだろうか?


此処にライヴハウスを経営する
首脳陣に向け
大きな勘違いを諭しておこう。

オーディエンスはライヴハウスの利の為に
対価を支払っている訳ではない。

己が愛するアーティストへ対し
対価を支払っているのだ。

其処には愛すべき音乃葉を持つ
お気に入りのアーティストが
音楽活動を続けられる様、
何時までも素晴らしい音を
我々に与えてくれる事が出来る様にとの
祈りが込められている。

アーティストに対し
活動資金が流れ込まないと知れるや
其のバンドを愛する
総てのオーディエンスが
君達を敵視する事は
想像に難くない。

そうなれば君達は我々にとって
拠る可きバンドという『母体』を
食い荒らし、滅ぼすが如くの
唾棄すべき『寄生虫』だ。

君達は星の数程に存在する
総てのバンドに於いて
『箝口令』を敷けるだろうか?


…総ては『想像力』だ。
僕にとっても、
そして、君達にとっても。

そうならない為にも
是非、肝に銘じて欲しい。


音楽を愛する者のひとりとして
そして冷静なる『書き手』として

僕は君達を見続けていく。


そして、バンド諸君へ。
此れだけは伝えておきたい。
もっと己の才能を誇りに思って良い。

払われたチケット代は
キミ以外の誰にも持ち得ぬ
変え難い『才能』と言う
無形の財産の『価値』に対し
支払われたものだ。

僕は時折、厳しい事も書くが(笑)
キミ達を心より応援する気持ちで
ライヴハウスへ通い続けてるのは
間違いの無い『事実』だ。

長い『もの』に巻かれるな。
己の音の葉に誇りを取り戻せ。

『圧力』に屈した音は
最早、"rock"では無い。


そして何時の日か
キミの才能目一杯で咲き誇り
巡り逢う其の日が来る事を
僕はライヴハウスで待っている。
是非、頑張って欲しい。


今、キミ達の傍には
荊の厳しい『未知』を
先陣を切り、
傷だらけで駆け抜ける
勇敢なる男達がいる。

彼等の名はrhivsだ。
どうか忘れないで欲しい。

【rhivs-Existence@club vijon】 http://twitter.com/myproud_0117

タグ: column rhivs

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