ヘルプ

万葉集:くれない(紅)   ベニバナ(紅花) キク科

写真: 万葉集:くれない(紅)   ベニバナ(紅花) キク科

写真: 万葉集:ヤブカンゾウ(薮萓草) ユリ科 別名:ワスレグサ(忘草) 写真: 万葉集:「古名:もじずり(捩摺)」ネジバナ(捩花) ラン科

ベニバナ(紅花) キク科 

別称:クレナイ(紅)クレノアイ(久礼乃阿井)スエツムハナ(末摘花)

原文: 外耳 見筒戀牟 紅乃 末採花之 色不出友

よみ: 外(よそ)のみに見つつ恋ひなむ紅の、末摘花(すえつむはな)の色に出(い)でずとも

かな:よそのみに みつつこひなむくれないの すえつむはなの いろにいでずとも

意味: 外(よそ)から見て、恋しているだけにしましょう。ベニバナで染め上がる鮮な紅色のようめだたず。知られないように遠くから
今顔色に出さなくとも色に出さずめだたなくても。(私の恋は実らなくとも、あの人を見ているだけでいいんです。)

万葉集 巻10ー1993 作者未詳

紅花(ベニバナ)は染色に使われ、朱華(はねず)、紅(くれない)、黄丹(おうに)などの色を作り出していました。


原文: 紅 衣染 雖欲 著丹穗哉 人可知

よみ: 紅(くれない)に、衣(ころも)染めまく、欲しけども、着てにほはばか、人の知るべき

かな:くれないに ころもそめまく ほしけども きてにほはばか ひとのしるべき

意味: 紅色に衣を染めようと思うけれど(もえたつようなあなたの色に染まりたいが)
   それを着て目立ったら世間のうわさ話しになることだろうなあ

万葉集第7ー1297作者: 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より


原文:紅之 深染之衣 下著而 上取著者 事将成鴨

よみ:紅(くれない)の、深染(こそ)めの衣(ころも)、下に着て、上に取り着(き)ば、言(こと)なさむかも

かな:くれないの こそめのころも したにきて うへにとりきば ことなさむかも

意味:紅(くれない)の濃染めの衣を下に着ているのを上に取りかえて着たら、人の噂(うわさ)になるでしょうか。

補足:隠していた恋人を人目に付くようにしたら、噂(うわさ)になってしまうでしょうか、という意味と考えられています。

万葉集 第7ー1313


万葉集には紅を詠んだ歌が23首もあります。ベニバナ
で染めた衣は万葉人に喜ばれたようです。

タグ: 万葉集

お気に入り (11)

11人がお気に入りに入れています

コメント (3)

  • たけ丸

    収穫から製品になるまで大変手間をかけた作業があることを知りました。

    2018年6月22日 09:27 たけ丸 (0)

  • kei

    綺麗な色の染料になりますね。ドライもいいのね。

    2018年6月22日 15:07 kei (110)

  • ☆トミー

    nami4radioさんへお気に入り有り難う御座います。

    のゆゆさんへお気に入り有り難う御座います。

    toraさんへお気に入り有り難う御座います。

    穂の国さんへお気に入り有り難う御座います。

    たけ丸さんへコメントお気に入り有り難う御座います。
    染料にするのには手間がかかりますね。

    のぶたさんへお気に入り有り難う御座います。

    keiさんへコメントお気に入り有り難う御座います。
    綺麗な染料になりますね。ドライも良いですね。

    トキゾウさんへお気に入り有り難う御座います。

    山猿のゴンさんへお気に入り有り難う御座います。

    昔ライダーHKさんへお気に入り有り難う御座います。

    廃墟さんへお気に入り有り難う御座います。

    2018年6月22日 20:09 ☆トミー (47)

コメントするにはログインが必要です。フォト蔵に会員登録(無料)するとコメントできます。